昨年の緊急事態宣言中に、ふと気になってリリーさんにどうしてますか?
ってメールを送った。
料理ばっかりしてるよ、とリリーさん。そんなリリーさんを覗き見しているようでした。
クスッと可笑しくて、ちょっと悲しくて、とても愛おしくて。
ずっと見ていたくなる映画です。
僕もカレー作ろう。
煤けたオッサンの味わいをリリー・フランキー以上に出せるのは、
もはや煤けた炭くらいであろう。
そして齊藤工は、
今後も作品を創り続けるであろう。
てか創り続けれ。
カレーの完成が近付くにつれて
リリーさんに、物語に、
どんどん引き込まれていきました。
近いのに遠い。遠いけど近い。冷たくて温かくて、胸が締め付けられました。
あのカレー、絶対に最高に美味しいです。
52分、不思議な緊張感に心を委ねて、漂うような時間だった
健一の表情をじっと観る 声をじっと聞く 感情にじっと寄り添う
今 誰かとカレーが食べたい
人はこれを些細な出来事と呼ぶか、
小さな奇跡と呼ぶか。
今の日本は刺激が溢れ過ぎている。
この映画は、ただリリー・フランキーさん演じる中年の男がカレーを作るだけ。
たったそれだけで、涙が溢れる映画であり、血の通った人生が見えてくるのだ。